■絶対音感とは

・絶対音感とは?

突然聞こえた音の高さを、これは「ド」であるとか、「ミ♭」であるというように、«ほかの音と比べずに»言い当てられる音感のことを言います。

・絶対音感を持つとどんなことが便利?

音楽を心から楽しむきっかけを得ることが出来ます。そして、将来の音楽活動の幅を広げることにつながります。

例えば、町で流れているメロディでも耳で聞くだけで楽譜に書くことが出来たり、楽器で演奏することが出来ます。曲を音名として記憶するために、暗譜が正確で長持ちすること。作曲をする際に実際に楽器で音を出してみなくても、音がはっきり頭の中でイメージできる。

音楽に触れるチャンスが大変増え、音楽に関するルールやセンスが身につけやすくなります。音楽の良き演奏者、良き聴衆者になり、一生音楽を愛する人になります。

・絶対音感の定義は何ですか?

絶対音感を持っているとされている人には3種類のタイプがあります。①大変優秀な相対音感を持っている(基準音がなければできない)、②声帯や筋肉の感覚を手掛かりに、特定の音だけを覚えている(ある特定の音だけは基準音を聞かせてもらわなくても出すことが出来る)、③絶対音感(基準音を聞かなくても音階を構成する12個すべての音について音名を言い当てることが出来る)の中で最後の③のみが本当の絶対音感といえます。

・絶対音感は生まれつきのもの?

絶対音感は生まれつきのものではありません。練習をすることで身につけることができます。

・練習で身につくことが知られていないのはなぜ?

絶対音感を持っている人が極端に少ないこと、そして長い間つける方法がわからなかったためです。知られるようになったのはここ数十年程といわれております。

・練習をしていなくても絶対音感をつけることはできる?

比率は大変低いですがつけることはできます。

私もこの江口式メソードを知るまで、絶対音感が練習によって身につけることができることを知りませんでした。私自身、この江口メソードを使って絶対音感が身についたわけではなく、音楽を小さなころから触れていたことで偶然に偶然が重なりたまたま身についた一人です。

音楽を学んだ人の中でこのように偶然絶対音感が身についた例もあります。

もともと絶対音感の強い素質を持っている人が幼いころからピアノなどの正しく調律された楽器に触れる環境にあったなら練習をしなくても絶対音感をみにつけることはありうるのです。

ただ、絶対音感をつけるための練習をしないでたまたま絶対音感を身につけた人の割合は1%に過ぎないといわれております。

■絶対音感がつく条件について

・絶対音感がつく条件とは?

年齢が小さいこと、そしてまだ相対音感が身についていないことの2つの条件があります。

いったん相対音感が身についてしまうと、後から絶対音感をつけることはできません。

・何歳までならつく?

7歳の誕生日を迎えるまでに練習を始められればつけることはできますが、その場合も一生懸命練習することが大前提となります。可能性は少ないですが、八歳以下ならチャレンジの価値はあります。

・大人になってからはどうしても無理?

大人になってから絶対音感をつけることは不可能とされています。江口式プログラムに限らず、歴史的にも、世界的にも、いろいろな方法で試された結果、大人に絶対音感をつけることはできなかったのです。

大人に身につける方法がまだ開発されていないから、というのはおそらく間違っています。私含め、絶対音感をつけた人は全員物心ついた時にはすでに持っていたといいます。また、共通して、幼少期に楽器に触れ始めていることがあります。そして、優れた音楽家でも年長になってから音楽を始めた人には、絶対音感がないこともわかっています。

今から大人の方が身につけることが出来る音感は相対音感です。石田音楽教室では相対音感訓練を取り入れたソルフェージュクラスも設けております。

・小さな子供にしかつかないのはなぜ?

聴覚の発達と、知的発達と関係があります。人間の聴覚は、お母さんのおなかの中にいるうちから発達をはじめ、5歳くらいまでにはほとんど発達を終えてしまいます。生まれ落ちた環境に適応するためになっており、使われないものはあくまで可能性のまま能力として芽生えず終わり、環境とのやり取りの中でたくさん使った部分は特に強められていきます。5歳を超えるとその感覚神経が育たずに終わってしまいます。

また、人間は知的に発達していくにつれて、何事も効率よくより賢く行うようになります。音の高さの判断も大きくなればほかの音と聞き比べようとするようになります。

以上の点から小さな子どもにしかつかないのです。

・レッスン開始の理想年齢は?

2歳半あたりが理想です。個人差はありますので、その子に理解力があり、練習が十分にできそうであれば早めに始めるに越したことはありません。また、反抗期になったり、知恵がついて強く自己主張するようになる前に軌道に乗せておくのが得策です。

・練習をあきらめるタイミングは?

8歳を過ぎても絶対音感がつく気が全く見られない場合と、練習を続けることがお子様にとって耐えられないほど深刻な負担になっている場合の二点があげられます。

絶対音感は大きくなってからではどんなに望んで努力してもつけられないもので、一生のうちのわずかな期間でしか身につけることが出来ません。公開の内容に断念する決断は慎重でなければなりません。

・どうしてもつかないのはどんな場合?

年齢が高いことが一番に考えられます。年齢が小さく、相対音感を持っていないという2つの条件が必要です。

・絶対音感が途中で消えてしまうことはありますか?一生続けなければならない?

9歳のお誕生日を迎えるまでは練習を続ける必要があります。何歳で絶対音感がついても8歳までという期間は変わりません。完全に絶対音感がついてからの練習は忘れないためのものであり、練習量は個人差はありますが、1週間に2~3回程度で良いです。

・何歳でつけても同じ絶対音感ですか?

年齢が低いうちにつけた絶対音感ほど質の高い絶対音感となります。注意したいことは、早く練習を始めることも、早く完成させることも大切であるということです。

・大人になったときに消えることはありますか?

子どものうちに身について、子どものうちに消えることはあっても、大人になってから消えることはありません。その境目が9歳のお誕生日です。絶対音感は9歳のお誕生日を迎えたのち、生きている限り消えることはありません。使っていなくても鈍ることなく、すぐに感を取り戻すこともでき、子どもにとっての一生の財産となるでしょう。

■練習の原則

・理想的な練習回数は?

絶対音感の練習は一日4~5回が理想です。練習の段階にもよりますが、1回の練習は2~10分のあいだでこれ以上長くなることはありません。絶対音感をつけられる条件を満たして、なおかつ1に4~5回の練習量を保っていれば100%、確実に絶対音感は身に付きます。練習回数が少なければ身につく確率は低くなります。楽に確実に絶対音感を身につけたいのであれば練習回数を少なくすると結果的に苦労するので、苦労しないためにも、練習期間が長期化しないためにも、確実に身につけるためにも練習回数は1日4~5回にすることをお勧めしております。

・理想の回数ができないときは?

一日一回の練習を充実させてください。理想の回数が出来なければ即絶対音感がつかないということではありません。①少なくとも練習回数は毎日一回以上で維持し続け、練習量が減らないようにする。②回数で難しいならば一回の練習に集中できるタイミングを見つけ、一回を充実させる。この2点に注意して取り組んでいただきます。散漫な5回よりも集中してできた3回のほうがずっと効果があります。

・最初は少なめでも良いですか?

最初のうちこそたくさん練習しましょう。慣れてきたら増やすのではなく、年齢が少しでも小さいうちに山場を越える必要があります。練習の習慣をつけるためにも、たくさん練習し、初期に豊富な練習をして練習を軌道に乗せることで結果的に楽に進めることが出来ます。

・練習量はずっと一定ですか?

和音が安定したら練習量を減らすことが出来ます。一日2回ほどまで減らすことが可能です。

・色で呼ばせるのはなぜ?

色を使うことで聴き比べを防ぎます。絶対音感の最終目標は単音の音名がわかることでも、最初の練習は和音から始めます。それと同じで、最終的には音名でも練習の中では音名を使うことを避ける必要があります。音名を意識させることで、ド、レ、ミ、ファ、ソと音の高低関係に結びついてしまいます。色から音名に変えるのはある程度響きをとらえるようになってからになります。

・練習途中で8歳を迎えてしまったら?

レッスンが早く進むようにたくさん練習することが重要で、絶対音感を可能にする唯一の方法です。

・色以外のものではだめですか?

音名を知らせないという目的を果たせれば色でなくても可能です。色以外の呼び名をつける際は、①いつも呼び名を一定にすること、②最低14種類の和音の数だけ種類のある、小さな子供にもわかるもの、③数字やアルファベットのように順序性がないもの、④子どもにとってそれ程思いいれのない、同等であるものという条件があります。例えば目が不自由なお子様や色盲、色弱のお子様野田愛は食べ物などで行う場合もあります。

・どうして色旗を使うのでしょうか?

旗を挙げるという動作が伴うことで、練習に意識が集中するという点と、音と色が結びつくことで記憶が安定する働きがあるという点から、色旗を使用します。また、はたで遊んでしまうこの場合は旗シートというものを使用します。石田音楽教室では、この教材は生徒さんに合わせて一式用意します。

■練習に関して

・ピアノが弾けなくても大丈夫ですか?

ピアノの経験がなくても大丈夫です。①和音を弾く際にばらばらにずれることなくきっちりそろえて叩く、②3つの音の強さを同じ強さにする(両手でバランスをとれます)の2点に気を付けて一緒に頑張りましょう。

・練習はピアノでなければなりませんか?

音の高さが固定された楽器であること、豊かな響きと広い音域が練習に適しているという2点からピアノでの練習をお願いしております。三つの音を同時に出せるものであれば、電子楽器でも可能です。石田音楽教室では、絶対音感クラス受講の生徒さんにはピアノの購入をお願いしております。グランドピアノとアップライトピアノ、電子ピアノの中からお選びください。

・録音しての出題はだめですか?

原則的にはお勧めできません。①正しくチェックできないこと、②お子様の様子を観察できないこと、③緊張感のない練習になりがちなこと、④和音の順番が固定されてしまうという4点から、練習がどうしても不足してしまう時だけ、補う目的で利用する程度が良いと思います。

・一日のうちでいつ練習したらいい?

朝は金、昼は銀、夜は銅です。朝のおけいこが一番効果的です。

一時間に三回以上の練習はしないようにしましょう。

・練習の嫌いと好きの分かれ道は?

練習が十分に習慣化できているかと習慣化できていないかが分かれ道になります。

・練習を楽しくするために気を付けるべきことは?

一番は講師、保護者共にレッスン、練習を明るく、楽しんで行うことが一番大事です。

・病気や旅行の時の練習はどうしたらいい?

無理に練習する必要はありません。病気の時はゆっくり休んでいただき、旅行の際は沢山楽しんでください。

・事情でしばらく練習を休みたいのですが…

お休みすることは極力避けてください。途中で長期間練習を休むとゼロどころか、マイナスになってしまいます。

・下の子の練習を始めるタイミングは?

二人目からの練習は、早めにお始めください。

・これほどまでして絶対音感をつけるべき?

大人になってからどんなに頑張ってもつけることのできないものになりますので、保護者の方からの価値あるプレゼントといえるでしょう。

■子どもとの接し方について

・遊んでいたり気が散っていたりして答えないときはどうする?

興味のあるものは隠して、集中できる環境を用意してあげましょう。また、練習に誘うタイミングと誘い方に工夫しましょう。それが終わったら練習しよう、先に練習してからゆっくり遊ぼう、などメリハリをつけて集中して練習に取り組みましょう。

・叱っても答えなかったり、泣いていたりして答えないときはどうする?

おけいこは早めに切り上げてください。叱ることは逆効果ですので、優しい気持ちと言葉かけで、導いていきましょう。

・やる気にムラがあるときはどうする?

調子のよい時には長めに、悪い時は短めに練習しましょう。

■その他

・絶対音感がつきにくい性格とかありますか?

性格のせいにしてしまうのは危険です。多少のミスをしてもスピーディにこなしていきたいタイプと、時間がかかってもミスをしないで慎重にやっていきたいタイプの二つに分かれます。絶対音感の練習にはミスがつきものですから、ミスを嫌う慎重タイプの子どもは、練習嫌いになる危険性を多く持っています。プライドの高い子どもも、ミスするのを嫌って答えようとしないことがあり、練習嫌いに陥ることがあります。このような性格の子どもは進めにくいことが多くあります。でもだからといって、絶対音感がつけられないということはありません。

・練習でつけた絶対音感でも心配ない?

全く心配ありません。絶対音感の定義は、ランダムに聞かされた単音の音名が、90%以上の正答率で言い当てられることです。この定義の基準を満たしていれば、自然についたものでも、練習でつけたものでも同じ絶対音感だといえます。

・絶対音感が不便になることはある?

相対音感を身につけていないためだと思われます。精度の良い絶対音感を持っている人でも、いつも絶対音感ばかり使っているわけではありません。音楽を普通に楽しむときには、相対音感を多く使います。石田音楽教室では、絶対音感クラスを受講した生徒さんには相対音感クラスへと移行します。このようにして、絶対音感を不便と感じにくく、音楽を心から楽しいと思えるよう導きます。